前回、ワクチン接種の注意事項とMQAISの発行方法をご紹介しましたが、
この記事では、発送準備~採血当日までの手順をご紹介します。
ご紹介する内容は、手引書に書いてない部分も含め、2021年と2022年に2匹のねこの手続きを進めた際の私と、
実際にねこと一緒に帰国した友人の体験談です。
情報は変わると思うので、手続きされる際は必ず最新の情報をご自身でお調べくださいね。
詳しくは動物検疫所の発行してる輸入手続の手引書(指定地域以外)でご確認いただけます!
① 血清の配送会社を決める > 発送はFedExに決定
配送業者選びのため、まずは、各社コールセンターに電話で問い合わせました。
さすがのマレーシア、どの会社も保留のたらい回しで、
まともな説明は得られず、だめだこりゃwって感じでした。
そこで、自身の経験からPos RajuのEMSはドキュメント関連は全部マレー語で、
カウンターの人ですら英語が話せないこともあり、トラブった時の意思疎通が難しいので却下。
いろんな会社の国際郵便をまとめて扱ってるMBEで聞いてみたところ、
DHLは、規定が細かすぎて返送のリスクが高いとのことで却下。
よってFedExで発送することにしました。
実際に利用したFedExのブランチはここ!
Uptownのオフィスビルの中にある小さなカウンター店舗ですが、
Googleのレビューでも評価がよく、実際に日本への血清発送の実績も多数あるため、
場所がちょっと微妙ですが、ここからの発送を決めました。
周りはStarlingモールやショップロットに多数の飲食店がひしめくエリアなので、
ここにするなら、ランチがてらのお出かけがおすすめです!
持ち込み?それとも集荷依頼で家まで来てもらうか
集荷に来たドライバーが生体発送について知識がないと失敗に終わる可能性があるため、
私は、発送するブランチに持ち込み発送を選択しました。
② 梱包資材を準備する
FedExで発送する場合は、IATA650準拠+FedExの独自ルールに従わなければならないため、
生体輸送専用の袋をもらいに行く必要があります。
↑これ(無料です!)
当日カウンターでもらってもいいのですが、在庫がないと血清を持ったまま路頭に迷うので、
先に確保しとくのがいいかと思います(MBEには置いてないのでFedExの直営店舗に行く必要があります。)
梱包の注意事項は袋の裏面をチェック!
コレを見てわかるように、この袋が一番外側に来るように梱包しなければなりません。
知らなかったので、発砲スチロール箱とそれに合うサイズの段ボールまで買っちゃっいました…。
そしてこちらが、袋の裏面にある、発送時のT&Cです。とても短く要約すると…
・この袋が一番外側に来るように梱包する
・IATA650のルールに沿って責任持ってがっちり梱包する
・FedExのルールに沿った書類と発送方法守ってね
という感じです。
梱包資材、こんな感じで用意しました!
発砲スチロールの箱はLazada、その他はDAISO、タッパーは家にあったやつです。
ガムテープは、ラベルを貼る時などにも使えるので、透明テープがおすすめ!
③ 同梱書類の最終チェック
荷物と一緒に同梱する書類をチェックしましょう。
・RABIES ANTIBODY TEST CERTIFICATE AND SUBMISSION FORM
生物化学安全研究所のHPからダウンロードして下半分を獣医さんに記入してもらった申し込み用紙です。
自分の分は事前に登録しておき、採血日に最終内容まで獣医さんに埋めてもらいます。
・検査料の支払い証明
生物化学安全研究所に、代金を振り込んだ際の証明になる部分を印刷したもの。
・MQAIS Export permit
代行エージェントに依頼して発行してもらったマレーシア政府の発行する生体輸出の承認書類です。
④ 発送用ラベルの作成
梱包は、FedEx独自ルール他、WHOによって決められたIATA650準拠に沿って行うため、
その際に必要となるラベルを作成します。
ラベルと言っても、全て、ワードやエクセルなどで必要な内容を打って、
印刷して容器に合うサイズに切ってテープで貼ればOK!
容器ごとの必要な記入項目は以下です。
1次容器用(獣医さんが血清を入れてくれる容器)
梱包の手引きには、意味不明なABCみたいなラベルの絵がありますが、
ねこの名前、マイクロチップ番号を記載しました。
2次容器用(ジップロック)と追加で用意したタッパー(任意)用のラベル、同じものを1枚ずつ
・材料の種類(血清と記載)
・容器の個数(1匹分なら1と記載)
・荷送人(発送する人の名前、住所、電話番号)
・受取人情報(ラボの名前、住所、電話番号)
3次容器用(追加で用意した発砲スチロール箱)とFedExの外袋用
Diagnostic specimen packed in compliance with IATA packing instruction 650 と書いたラベル2枚
改行の位置はあまり気にしなくてOK。こちらに詳細書いてます。
⑤ ①~④の準備を済ませた状態で採血日を迎える
採血の際の注意点として、Serum(血清) と Blood(血液) は別物だそうなので、
Serumが必要ってことを、採血の前に必ず獣医さんとすり合わせしておきましょう。
血清は、持参したジップロックに入れて常温で持ち帰りました。
冷凍の方法など、詳しくは次の記事でご紹介します。
余談ですが…
1匹目のときに、獣医さんでバリカンで首の毛を狩って採血されそうになりました(マレーシアだけ?)
「1mlでいいんだけど、ホントにそれ必要なの?」ってきいたところ、腕からの採血に変更に。
それでも、嫌がって大声で泣き叫びながらの大暴れで猛抗議。
力が入りすぎたのかウンチもぽろぽろ出てきたりと、
地獄絵図の状態の中、大人4人がかりで抑えて、なだめてなんとか無事採血完了。
血清を生成するには、血液がたくさん必要になるそうなので、
実際にはけっこうな量の血を採取することになります。
うんちはちょっと笑ったけど、見てるこっちもツラくなりました>< ごめんね。。。
ここまででかかった費用
・発砲スチロール箱(Lazada) RM11 ※必須ではない
・アイスパック他、梱包用品(DAISO) RM35
・採血費用(1次容器込み) RM50
・ラベル印刷費 RM2
合計:RM98
① 狂犬病予防接種とMQAISレター発行 RM763
② 採血と発送準備 RM98
総額:RM861
※マイクロチップを装着する場合はRM60が追加になります。
※発砲スチロール箱は必須ではありませんが、アイスパックを少しでも長持ちさせるために、
外袋に入るサイズの段ボールは用意したほうがいいかもしれません。
続きはこちら。血清の冷凍と梱包、FedExでの発送手続きについて