移住を考えた時に、まずは一番先に考えないといけないのが収入源。
つまり、現地での仕事を見つけることです。
私は、30代の前半に2年ほどマレーシアのコールセンターで働いた経験があったので、
情報はかなり古いものの、何となくは状況が把握できてたので、その点はラッキーでした。
日本にいながら、現地での仕事を探すのは不可能ではないけど、
やはり、現地在住の方のほうが就活は圧倒的に有利になるので、
初めから希望通りの環境や、良い会社へというのは、かなりハードルが高いです。
そのため、今回も簡単に比較的採用されやすく、渡航手続きも簡単なコールセンターの仕事で、
まずは渡航して、現地での生活基盤を築くことにしました。
40代、マレーシアのコールセンターで働くのってホントに可能?
マレーシアでは、日本のように年齢やTOEICのスコアで即不採用という考えはあまりなく、
ポテンシャルがあれば面接まで進めたり採用されることもめずらしくありません。
以前、私がコールセンターで働いていた時も、
未経験の入社で40代、50代で活躍されている方もいらっしゃいました。
40代でも採用されているのはどんな人?
40代ともなれば、日本の会社では管理職についててもおかしくない年齢ですが、
社会人経験の長さに見合ったビジネススキルとマナーがって、
パソコンが全く分からない…とかでなければ、まずは第一関門クリアです!
コールセンターの場合、未経験・新卒でも入社できる会社が多いため、
同僚はほとんどが20代前半の若者。上司になる方が20代っていうのも珍しくないです。
変に年上ぶらず、自身の今までの経験や経歴は一旦横において、
良いことも悪いことも、新たな挑戦!と、前向きに捉えられるか、
いろんな意味での柔軟性があるかが、採用の基準として比重高めな印象でした。
採用されるのが難しい40代の特徴
ずばり、不満が多い、もしくは自分の権利の主張が強めの方です。
海外ということもあり、自分の意見をはっきり言ったり、自己主張はできないとけませんが、
社会人経験が長い分、日本の常識や自分のやり方に当てはまらないことを嫌う人や、
「納得できない」「前の会社では…」というワードがよく出る方は難しいと思います。
運良く受かって仕事を始めたとしても、こういった方は早々に退職されるか、
会社やまわりとトラブルになっている人が多かったです。
周りとのジェネレーションギャップ、文化や考え方、働き方は日本とは全く違うため、
ある程度のことには目をつぶって、うまく受け流すことのできる鈍感力も必須になります。
英語は話せなくても問題なし
コールセンターに限っては、簡単な自己紹介程度の英語力でも働ける会社はたくさんあります。
ただ、オペーターからの昇進を目指す場合や、別の部署に異動した場合などは、
海外なので、当然ながら上司や同僚が外国人であることも多く、
そういったポジションでは、ビジネスレベルの英語が必須になることがほとんどです。
少しでも英語を話せることで、生活の中で不要なトラブルや危険を回避できたり、
生活のクオリティーが上がるのは間違いないので、
生活のことも考えると少しでも話せるほうがベターではあります。
仕事探しで「自分の年齢に合わせて」重視したポイントと妥協したポイント
重視したポイント
・会社がワークビザを含めた渡航のための手配をしてくれること
・外国人雇用の実績が多数あり、合法にビザ発給の手続きが可能な会社
・1ヵ月の給料が手取りで最低でもRM8,000以上であること
・キャリアパスがあり、社内の別の部署やチームへの移動が可能である
・夜勤や深夜の勤務がない仕事
妥協したポイント
・ワークライフバランス
・話が違う・会社が契約内容に違反しているなど、あらゆる理不尽を覚悟する
・どれだけ残業が多いハードワークでも1-2年はなんとか頑張る
・徒歩で会社に行ける距離に住む
ワークビザや渡航のための手配について
マレーシアで法人化された子会社、マレーシアで登記された外国企業の支店、
マレーシアの駐在員事務所などで就職が決まった場合は、Employment Passという種類のビザが
1年-2年の期限で発行されます。
5年のビザもありますが、何年分もらえるかは、役職や給料の額でカテゴリー分けされていて、
ほとんどの一般的な日本人は1年か2年の発行になります。
会社がビザ費用の負担して、手続きも行ってくれるのか、
過去に外国人に対してこの手続きの実績が数千単位であるのかどうかも、かなり重要になります。
また、マレーシアまでの航空券の手配と、代金の負担は誰がするのか、
日本で空港までの国内移動の費用はどちらが持つのかなど、
あとあとトラブルになって嫌な思いをしないためにも、詳細はメールで確認もしておくほうが無難です。
給料と仕事内容のバランス
日本で働くのとそんなに変わらない、給料の良い求人もよく目にしますが、
給料がいいってことは… その辺の覚悟はしておいたほうがいい仕事であることは間違いありません。
業種を問わず、特に管理職に就くと文化的背景もあってか、
ワークライフバランスはほぼ皆無で、サービス残業ばっかりという声をよく聞きます。
「マレーシアでゆったりのんびり働ける」なんて求人広告の宣伝文句はほぼウソです!笑
コールセンターの場合でいうと、オペレーターの場合は、人数もわりと多いことから、
休みの融通が利きやすく、ワークライフバランスは取りやすい確率は高いですが、
キャリアダウンすることは間違いないので、そこは覚悟が必要です。
キャリアや給料を優先するのか、給料は諦めてワークライフバランスをとるのか、
働き方の選択肢は、日本よりこちらのほうが多いかもしれません。
40代だもの…体力的な問題と体調管理
これは、ホントに切実です!笑
なので、どんなに給料が良くても、夜勤や深夜・早朝の出社がある仕事だけは
私は絶対に避けようと、かたく決めてました。
あとは、できるだけ余計なところで心や体力を消耗しないためにも、
どんなへんぴな場所でも、大都会のど真ん中でも、会社から歩いて行ける距離に住むことも、
初めから決めていました。
20代、30代の転職ではあまり優先順位の高くない項目かもしれないですが、
日々、新しいことを覚えるだけでも精一杯な年代なので、
パフォーマンスを下げないためにも、できることはやらなきゃね、っていう感じです。
めでたく採用されました。実際にコールセンターで働いてみて思うこと
ここまで、長々と書いたのですが、これ、もしかして一生分のうち、かなりの運を使い果たしたのでは!?
と思う奇跡的なタイミングで、知り合いの紹介で、仕事があっさり決まりました。
ありがたいことに、ほとんどの重視してた項目をパスする条件で、
審査も簡単な筆記テストと面接のみでした。
いざ働き始めると、コロナの影響で、入社も渡航もどんどん延びて、
入社後半年間は日本からのリモート勤務となりました。
予想通りまともなケアはなく、コミュニケーションは1日3-4回、
質問したときのみチャットで回答してもらえるだけで、自分だけが日本からのリモート参加で状況もよくわからず…
始めの半年は、本当に、本当に、本当に、入社したことを後悔して病みそうになったこともありました。
ただ、日本の会社と違うのは、声を上げたり、不満をぶつけるだけでは誰も助けてくれず、
どうしたら改善するのかの前向きな提案や意見も必要で、
それを文化の違う上司が、どうやったら理解できるか考えて説明するのが結構大変ではあります。
また、休みもほぼ取れないような業務ボリュームに忙殺される日々で、
能力以上のことを求められることも多いです。
でも、特別なスキルが何もなく、40代なのに採用してもらえた点と、
給料もちゃんと支払ってもらえてるのはホントにありがたいなぁ、と、そこは素直に感謝です。
将来的に自分の理想に近い少しでもいい会社に転職できることを信じて、
今は、その準備期間だと思って、文句を言いつつもなんとか頑張ってます。