CNNの世界の料理ベスト50で1位になった「ビーフルンダン(レンダン)」は、
インドネシアでは「レンダンサピ」、お隣のマレーシアでは「レンダンダギン」と呼ばれており、
イスラム教徒の断食明けのお祝いなどで振舞われる豪華な牛肉料理です。
スパイス、ココナッツミルク、タマリンド、ハーブなど、
東南アジアの食材をふんだんに加えて、お肉がほろほろになるまで煮込むので、
東南アジア風ビーフシチューという表現が一番近いかもしれません。
ココナッツ風味が前面に感じられるタイカレーなどとはまったく違い、
辛み、酸味、甘み、苦み、旨みが一体になるって、まさにこの事!と
初めて食べた時の衝撃が忘れられない一皿です。
DEliKU KITCHEN(デリークキッチン)のイベントでも、
他のどの国でも味わったことのない「旨み」を味わいたくてご参加下さる方も多かったです。
このレシピ作成当時は、日本語で本格的なレシピが見当たらなかったため、
マレーシア在住時に食べた味を、レシピとして再現しました。
材料(3~4人分)
- 牛肉 500g
- 風味のない油 手順参照
- シナモンスティック 1本
- スターアニス 2個
- クローブパウダー 小さじ1.5
- カルダモンパウダー 小さじ1.5
- ココナッッツミルク 200㏄
- タマリンド さくらんぼサイズ1個
- 湯 50㏄
- カフェアライムの葉 3枚
- 砂糖 大さじ1
- 塩 小さじ1
■ 赤玉ねぎ 大1/2個
■ レモングラス(白い茎) 2本
■ にんにく 1かけ
■ しょうが 1かけ
■ カイエンペッパー 少々
1.■の材料をザク切にしてミキサーでペースト状にしておく。タマリンドは50㏄の湯に漬けてふやかしておく
2.牛肉の余分な脂や筋を取り除き、食べやすい大きさに切ったら
大さじ1.5の油と分量外の塩で下味をつけ、フライパンで表面を焼く
3.焼いた牛肉は鍋に移動し、肉を焼いたフライパンに油大さじ1を追加して■のペーストを弱火で炒める
4.その他のスパイスを加えて軽く炒めたら、タマリンドを湯ごと加えてペーストを伸ばし牛肉の鍋に移す
5.カフェアライムの葉の真ん中の固い芯を切り落とした葉を細く切り、牛肉の鍋に加える
6.塩、砂糖、ココナッツミルクを加え、沸騰したらアクを取り、鍋のフタを閉めて20~30ほど煮る
7.ココナッツミルクの白さが消えたらフタをはずし、水分が半分より少し少なくなるまで煮込んで完成
POINT
- 圧力なべやルクルーゼなど、熱効率のよい厚手の鍋で作って下さい
- 仕上げに赤唐辛子や刻んだカフェアライムの葉を飾るとキレイです
- 脂肪分の高いココナッツクリームで作ると苦みが少なくまろやかです
- 煮詰まった頃には、大量の脂が出ているため、気になるときは軽く取り除いておきましょう
- 油分が多い肉料理のため、日本米よりタイ米やインディカ米のほうが軽く食べやすいです
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現地で食べられているルンダン
ビーフルンダン(レンダン)は、作られる地区や、それぞれの家庭によって見た目も味も様々で、サンバルを加えたものや、油がとても多いもの、汁けが結構あるものやターメリックが入っているものなど様々です。また、現地ではgalangal(ガランガル)という、タイ料理の材料としてもおなじみのしょうがのような根菜や、kerisik(ケリシク)というココナッツの実を細かく削り、ローストしたものをペーストにしたものなどを入れるレシピも多くみられます。なくてもおいしく仕上がるレシピになっていますが、もし、手に入るようならぜひ加えてみて下さい。
テーブル全体がお皿!過去のレンダンの会の様子はこちらから
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東南アジア好きならぜひラオスも!